写真の町東川賞—2016年新人作家賞

新人作家賞

第32回写真の町東川賞 新人作家賞

池田葉子 Yoko Ikeda

東京都在住

受賞理由:写真集「Monkey Puzzle」(Nazraeli Press、2015年)に対して

1965年石川県金沢市生まれ。1995年東京綜合写真専門学校研究科修了。
 日常に何気なく存在する風景を切り取りながら、現実を平面に置き換えることによって生まれる写真ならではの世界を、独自の視点、構成によって作品化する試みを一貫して続けている。
 初の写真集『Incoming Light』(Le Pont Rouge、フランス、2015)は、2013年にベネルクス地方で撮影されたもの。複雑な影をおとす木洩れ日、ガラスや水の反射、舗道の敷石に刻まれた痕跡などが、現実の細部に宿る色彩や形態の妙を伝えている。二冊目の写真集『Monkey Puzzle』(Nazraeli Press、アメリカ、2015)は、2006年から14年までに、京都、岡山、東京、アメリカ、オランダなど、国内外を問わず撮影された写真で構成されたもの。自然と人工が織りなす様々なバリエーションをもった造形が、ウィットとユーモアに満ちたまなざしのもとに提示されている。
 近年の個展に「sensation」(ギャラリーメスタージャ、東京、2015)、「Monkey Puzzle」 (IBASHO、アントワープ、及びギャラリー・アートアンリミテッド、東京、2016)。グループ展に「リフレクション」(プレイスM&M2ギャラリー、東京、2013)、「Secret Garden part 2」(ギャラリー・アートアンリミテッド、東京、2015)、「Regards de femmes」(Maison Foli、モンス、ベルギー、2015)、「Contemporary Photography Asian Perspective」(Lawrence Miller Gallery、ニューヨーク、2016)など。2013年、フィラデルフィア美術館作品買い上げ賞(第86回国際コンペティション写真の部)受賞。

作家の言葉

ありきたりな、どこにでもあるような風景を撮影し、印画紙という平面に置き換える。視覚のあいまいさ、遠近法のゆらぎ、色彩、構図がもたらす効果を意識して作業していく中で、対象に潜む面白さや美しさを引き出し、新たな世界を作りだしたい、私はそう思って作品を作り続けています。
 写真を始めたのは20年以上も前で、極めてスローなマイペースでやってきました。華々しい賞などとは無縁だと思っていましたので、今回の受賞は本当に思いがけないもので、嬉しい驚きでした。
 そんな私の仕事に光をあてて下さった皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

                                               池田葉子

  • 山形県西村山郡河北町

    2008年

  • 京都府京都市

    2009年

  • 神奈川県足柄下郡箱根町

    2011年

  • 徳島県三好市

    2012年

  • アメリカ合衆国マサチューセッツ州セイラム

    2013年

  • 岡山県真庭市

    2014年

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