AWARDS東川賞

国内作家賞

石川真生
ISHIKAWA Mao
沖縄県在住

受賞理由

展覧会「石川真生 ―私に何ができるか―」(東京オペラシティ アートギャラリー、2023年)に対して

1953年、沖縄県大宜味村生まれ。1970年代から写真をはじめ、1974年、WORKSHOP写真学校東松照明教室で写真を学ぶ。以降、沖縄を拠点に制作活動を行い、沖縄をめぐる人物を中心に人々に密着した作品を制作している。90年代までの主な写真展に、1977年「金武の女たち」(ミノルタフォトスペース/東京)、1989年「フィリピン」、1990年「港町エレジー」(いずれも那覇市民ギャラリー/沖縄)、1991年「仲田幸子一行物語」(りうぼうホール/沖縄)。2000年代には国内外の企画展に参加。主なものに2003年「KEEP IN TOUCH: POSITIONS IN JAPANESE PHOTOGRAPHY」(グラーツ市美術館/オーストリア)、2004年「ノンセクト・ラディカル 現代の写真Ⅲ」(横浜美術館/神奈川)、2004年「永続する瞬間 ― 沖縄と韓国 内なる光景」(MoMA PS1/アメリカ)、2008年「沖縄プリズム 1872-2008」(東京国立近代美術館/東京)がある。

2011年、『FENCES, OKINAWA』で、さがみはら写真賞を受賞。2014年に写真展「大琉球写真絵巻パート1」(那覇市民ギャラリー)を開催以降、毎年、本シリーズの制作発表を続けている。2019年、日本写真協会賞作家賞を受賞。その後も精力的に活動を展開し、2021年「石川真生展:醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。」(沖縄県立博物館・美術館/沖縄)、2023年「石川真生 ―私に何ができるかー」(東京オペラシティ アートギャラリー/東京)を開催。2024年、第74回芸術選奨文部科学大臣賞、第43回土門拳賞を受賞。釜山ビエンナーレ2024(韓国)、「ライフ2 すべては君の未来」(熊本市現代美術館/熊本)に参加予定。

主な作品に、「金武の女たち」(1977)、「熱き日々 in キャンプハンセン!! 」(1982)、「LIFE IN PHILLY」(1987)、「フィリピン」(1989)、「港町エレジー」(1990)、「仲田幸子一行物語」(1991)、「沖縄の自衛隊」(1995) 、「沖縄の米軍」(1996)、「沖縄海上ヘリ基地」(1998)、「日の丸を視る目」(1999)、「大琉球写真絵巻パート1〜10」(2014〜2023)がある。現在も国内外で広く写真を発表し、沖縄県立博物館・美術館のほか、東京都写真美術館、福岡アジア美術館、横浜美術館、国立国際美術館、ヒューストン美術館(アメリカ)、メトロポリタン美術館(アメリカ)など、パブリックコレクションにも多数収蔵されている。

 

作家の言葉

第40回写真の町東川賞を授与させていただき誠に有難うございました。50年余りの間、沖縄を拠点にして、沖縄をとり続けてきた私にとっては励みになる賞です。これからも沖縄をとり続けていきますので、よろしくお願い申し上げます。

石川真生

沖縄芝居―仲田幸子一行物語
Uchinaa Shibai (Okinawa Play):
A Story of NAKADA Sachiko's Theater Company
1977-1992

南風原町(津嘉山公民館)、1981 年 6 月
Haebaru Town (Tsukazan Community Center), June 1981
沖縄芝居―仲田幸子一行物語
Uchinaa Shibai (Okinawa Play):
A Story of NAKADA Sachiko's Theater Company
1977-1992

仲田幸子(1933-)劇団でいご座座⾧。三枚目が当たり役、1978年頃
NAKADA Sachiko (1933-) is the chairperson of Deigo-za Theater Company.
She excels in performing comedic roles c. 1978
港町エレジー
A Port Town Elegy
1983-1986
沖縄芝居─名優たち
Uchinaa Shibai (Okinawa Play): Great Actors
1989-1992

兼城道子さん
Ms. KANESHIRO Michiko
大琉球写真絵巻
The Great Ryukyu Photo Scroll
2013-2014

パート1-22
「沖縄に災いを持ってくるな~!」と、日本に向かって祈るカミンチュ(神人)。
Part 1-22
“Don’ t bring misfortunes to Okinawa!”
A kaminchu (Okinawan priestess) prays towards Japan.
大琉球写真絵巻
The Great Ryukyu Photo Scroll
2021-2022

パート9-23
「沖縄でバイレイシャル(ミックスルーツ)として生きること」
【親富祖大輔(41歳)、愛(39 歳)、ティーダ(11 歳)、ユンタ(10 歳)、ニヌファ(6 歳)、カナヨー(3 歳)】
Part 9-23
“Living as biracial (mixed-roots) in Okinawa”
[OYAFUSO Daisuke (age 41), Ai (age 39), Tiiida (age 11), Yun- ta (age 10), Ninufa (age 6), Kanayooo (age 3)]