AWARDS東川賞

飛彈野数右衛門賞

中野正貴
NAKANO Masataka
東京都在住

受賞理由

受賞理由:展覧会「東京」(東京都写真美術館、2019年)、『東京』(クレヴィス、2019年)、『東京窓景』(河出書房新社、2004)、『TOKYO NOBODY』(リトルモア、2000年)ほか、東京を撮り続けてきた作品に対して

1955年福岡県生まれ。’56年より東京都在住。’79年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン科卒業後、写真家・秋元茂に師事。’80年よりフリーランスフォトグラファーとして独立し、雑誌や広告写真を中心に活躍。

2000年に誰も見たことのない無人の東京を撮影した写真集『TOKYO NOBODY』(リトルモア)を発表。’01年同作で日本写真協会賞新人賞を受賞。’05年、ビルや民家の窓から垣間見えるシュールな東京の特徴をとらえた写真集『東京窓景』(河出書房新社、’04年)で、第30回木村伊兵衛写真賞を受賞。20代の時に憧れ、旅した’80年代初頭のニューヨーク、LA、サンフランシスコなどアメリカの風景をコダクロームのポジフイルムで撮影した写真集『MY LOST AMELICA』を’08年にまとめ、第8回さがみはら写真賞を受賞。

個展「東京」(東京都写真美術館、’19-’20年)は、誰もいない東京の姿を写した「TOKYO NOBODY」、建物の窓から東京の特徴を捉えた「東京窓景」、川を漂い水上から東京を見上げた「TOKYO FLOAT」など、“東京三部作”と言われる代表作を中心に構成し、30年以上にわたる巨大都市の変わりゆく表情を表した。また、「TOKYO NOBODY」は、現在のコロナ禍を予測したかのような、無人の東京の風景が新たな意味を孕むこととなり、あらためて注目されている。変貌を続ける世界都市「東京」を独自の視点でとらえながら作品作りを続けている。

作家の言葉

この度東川賞飛彈野数右衛門賞の受賞という嬉しいお知らせを頂戴しました。

新型コロナウィルス感染症が世界中で猛威を振るい、嘗て経験したことがない恐怖に晒され生活する中で、一筋の光明を与えて頂けました。 

僕は1990年から30年余りに渡って東京を撮り続けてきましたが、その長期に渡る取り組みに対してご評価を頂けたことがとても感慨深く、艱苦奮闘が報われた想いがします。

選出して頂いた審査員の先生方、東川賞関係者の皆様に心からお礼申し上げます。 

東京は目まぐるしく変貌を遂げる捉えどころの無い都市と言われますが、僕は幾つかの決め事を設定することでこの大都市を理解しようと試みてきました。

東京が無人になる瞬間、様々な窓を通して見る東京、都市発展の源である川から眺めた東京、といった具合に夫々の篩(ふるい)を通して考察を重ねてきました。

この受賞を励みにして、また新たな企画にチャレンジしていきます。 

中野正貴

 

TOKYO NOBODY
Ginza
1996
TOKYO NOBODY
Shibuya
1992
TOKYO NOBODY
Nishiazabu
1997
TOKYO WINDOWS
Azumabashi
2003
TOKYO WINDOWS
Daiba
2004
TOKYO FLOAT
Ichinohashi
2005